2011年12月15日

12月10日のUzumakiファームその3  始末の哲学、大収穫にはしゃぐ

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人参を終わらせて、残っていたモロヘイヤも始末した。
穴を掘って、刻んだ株を埋めた。
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「始末」と書いて、「始末」とはどんなことだろう、とふと思った。
始終、終始、首尾、端倪、と肖たような言葉はあるが、それぞれ始まりと終わりという反対語を接続した熟語である。
語の本来は同じようでも日常的な用法はどれも微妙に違う。
「始末」は、この始末だ、とか始末に負えない、とか始末書とか言う用法があって、特に日常になじんだ、どちらかといえばあまりよい意味ではない熟語だ。広辞苑では簡略化すると@はじめと終わり、A物事の成り行き・特に良くない状況、B物事の締めくくり、処理、整理、片付けC倹約というようなことになっている。

はじめとおわり、がついには倹約に至る、人間の日常生活ぶりがおかしい。それは江戸時代初期、元禄期にこのシマグニの(もしかすると世界的にも)先陣を切って、貨幣的に豊かになり始めた大阪の町人の貨幣に追われる「豊かだが豊かでない」暮らしに慄きながら、それでも乗り切ってゆく逞しさ、のようなものを思わせる。
たぶんわたしたちの暮らしは、300年以上前から、同じようなことなのだ。
いや、経済的=貨幣的に豊かになるのに応じて、貨幣に追われ、貨幣のみで定量化される文明と文化と生活の貧しさのほうが増大してきたのだ。

今日の「日本文化」は言葉も含めて骨格的には室町期に形成されたとされる。
室町〜戦国期に物流が整備されて、信用取引など商流も整備されて商業が拡大するのにつれて、社会構造は共同体社会から市場社会へ大きく変わった。お金なしで生きる生活から、お金が無くては生きていけない社会へ、そしてお金こそが至上の価値であるような社会へ。

高度成長期=産業資本主義期には、人の心は金で買える、と嘯いていたものたちがいた。バブル期=消費資本主義期=金融資本主義期には投資も投機も「正義」であり金儲けに関心が無いものは「異常」であったり「変人」であったりした。
庶民の近代的な生活感情や生活思想は、元禄期大阪に始まり、平成期に一気に解体した、と思う。
(したがって、近代文学も、一気に解体した、であろう。柄谷行人の言うように近代文学は明治に始まったわけではなく、司馬遼太郎が言うように江戸元禄期大阪に始まった、とわたしは思う)

もっとも、商業資本の力で、武力的に勝利したはずの徳川武家政権は、政権をとるなり手のひらを返すように商業を制限し海外交通も制限した。貨幣の力の恐ろしさをよくよく理解していたものと思える。徳川政権のこのボナパルティズム的狡知または功知は、その巧みさにおいて類を絶するもので260年ほども「安定」や「持続」をもたらした。
(同時期の英仏の「疾風怒濤」の市民革命の連続の歴史と比べれば、である)
土地本位制と貨幣本位制はその後もせめぎ合いながらも、次第に貨幣の一方的勝利となってバブル期の土地ブームを経て今日の持続的不況とか「定常型社会」とかの「始末」に至った。これからは土地の豊かさのほうが押し返してゆくだろう)

畑の始末は、無論お金の始末ではない。
前世代の作物を終わらせ、後の世代につなぐのが始末、である。土地の豊かさを繋いでいくのである。
(わたしは、ヘーゲルの言葉を思い出す〜子は、その生成を親の消滅に負っている、と。
あるいは、福岡正信の不耕起自然農法について思う。)


始末の後は、また収穫だ。
盛りになった、遅まきの方の蕪をみんなで採り始めた。
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う〜ん、女3人、話が弾むな〜(^^ゞ

ほら、採ったよ〜で高瀬さんの声が華やぐ♪
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続いて、ねぎも始末にかかる。
少し残っていたすきやきねぎと、赤ねぎを終わらせた。

赤ねぎを手にとって、ほんとに赤いよ〜と森さんが声を上げた。
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大根を抜き損ねて、先が折れてしまって、悔しい高瀬さんが泣きまねをする。
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山東白菜の、あまりの巨大さに、珍しくも自分写真を残す気分になり森さんに写真を撮ってもらった(^^ゞ
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文字通りの、山のような収穫だ。
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寒気の中で、たくさんの野菜たちを洗うのにも分けるのにも結構な手間だ。
が、収穫はやはり人の心を浮き立たせる。

(浮き立つ心を取り留めて生きるために人は蕩尽し、祭りし、するであろうか。あるいは青年西行のように浮き立つ心に、誘われて、つい、出家してしまうだろうか、このこころは…)

みんなでにぎやかに野菜たちを洗い、傷んだ葉などを取り除き、「始末」をした。
いくつもの大きな袋に野菜を収め、華やいだはしゃいだ気分で畑を後にした。

    ※     ※     ※

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posted by foody at 06:30| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Uzumakiファーム2011@宮前~無農薬有機農法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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