2011年08月19日

結いの里 駆け足訪問記〜その1 南雲原の高原の林の中に広がる天空の「隠れ里」に根を下ろす根拠地

8月15日、敗戦の日、短い帰省から、Uターンラッシュの始まる前にと、駆け足で十日町の結いの里を訪れた。
結いの里HPはこちら

8月7日猛暑のトマトフェアで、結いの里を切り盛りする臼井隆さんとすれ違うように出会い、訪問の希望をつたえていた。臼井さんは、周囲にさわさわと微風を作り出すように軽やかに立っている人だ、あるいはそのように歩く人だ。
18年前から「都市と農村を結ぶふれ愛の場」に、と「お米の学校」を始めた。今も月の半分ほどは首都圏の学校(小学校など)を回って、一粒の種もみから育ついのちと、風土と文化とそこに生きる人間の姿について語って止まない。

そして臼井さんは、直前になって急に訪問したいと申し出たわたしを、仕事の手を止めて、快く迎えてくれた。やはり臼井さんの周りにはさわさわと風が動き出すようにしていた。

     ※     ※     ※

十日町から、R117を少し(数キロ)進んで、平地から100mほど高い南雲原の台地へ向かう道に入る。
山道に差し掛かると、7月30日の記録的豪雨で、土砂が崩れたあとが、たくさんある。
P1280177.JPG

南雲原への急峻な坂を上ってから、山林の中を走る。
本当に、ここに農地が広がっているのだろうか、と少し心配になるころ、不意に目前の視界が開ける。
P1280208.JPG
林に囲まれて、ここだけぽっかりと平野のような、ここが、結いの里だ。林にぶつかるところまで、目に見える範囲およそ10数haに及ぶ水田と畑地が広がっている。

振り向くと、背後はこんな風だ。
P1280209.JPG

もう少し進むと、平地の中央部分に結いの里の大きな看板が立ち、向こう側の端が見える。
やはり道路の先は林で閉ざされている。
P1280204.JPG

ここは十日町の盆地から一段高く、周囲を急峻な坂に守られ、また大きな杉木立に囲まれ、外からはまったく様子が見えない、隠れ里なのだ。

ここで行われる「農」は平地の市場社会に翻弄される(たとえばわが、新潟・蒲原の稲作単作機械化モデル水田農業地帯のような)通俗的な市場的な「農業」ではない。
「第1次産業」の近代化などとおだてられて、アメリカ製農薬と米の単作を押し付けられ、からだも心も痛んで農のよりどころもなくした、「近代農民」が市場システムに抗して、市場システムの外部にひっそりと根を下ろす根拠地の、根深い生存のあり方としての「農」でなければならぬ…などと思った。

わたしは毛沢東を思い、谷川雁を思った。
谷川雁の「毛沢東」という美しい詩を思った。

  いなずまが愛している丘
  夜明けのかめに

  あおじろい水をくむ
  そのかおは岩石のようだ

  かれの背になだれているもの
  死刑場の雪の美しさ

  〜(略)〜
  
※わたしは毛沢東を思想的にそう評価しているわけでも、もちろん信奉しているわけでもないが、谷川雁のエロティックな言葉の力を愛している、かも、しれない。

■有限会社 結い
〒949-8554 新潟県十日町市伊達丙1626-2
電話:025-750-2443
FAX:025-750-2466
E-mail:nagumoyui@jeans.ocn.ne.jp
hp:http://www.nagumoyui.com/index.php


posted by foody at 20:10| 神奈川 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 農の現場レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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