2011年01月28日

宮前クリーン農業研究会織茂さんの畑へ その2 直売所からのメッセージ〜「人は自然によって生かされている」〜「農」は公共のもの、社会のもの・破格の格安直売価格

織茂さんの直売所の中に、よく見るといくつか張り紙がある。
左奥のほうに2枚並べて、細かい文字のものが張ってある。
P1220983.JPG
すでに、結構古びて、文字も小さく読みづらい(-_-;)

しかし、書かれてあることはとても大事なことだった。

1枚目「お客様へ」と題するメッセージ。
P1220986.JPG
読みづらいので、一部再録する。

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お客様へ

いつもありがとうございます。
当農園では「人は自然によって生かされている」ということに気が付き平成6年より環境への負荷を減らして、安全で美味しい野菜の生産に取り組んでいます。
農法の説明
農薬:年間約20種類を生産していますが2~3種類生育初期に1度散布するところまで減らしています。
化学肥料:平成10年からいっさい使用していません。
使っている肥料:NEC玉川事業場から出る生ゴミ、米ぬか、カニガラ、コーヒー粕、茶がら、これをEM(乳酸菌・酵母)で発酵させた肥料
病害虫対策:作物を丈夫に作る。主に予防として食酢、木酢液、唐辛子、にんにく、を使っています。それでもやむをえない場合、上記のように農薬を使っています。
―以下略―

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「病害虫対策:作物を丈夫に作る」と簡潔に言うあたりが、この人らしく直截で真摯な表現でありながらどことなくユーモアを感じさせる(^^ゞ
「作物を丈夫に作る」ことは、書くことはたやすいが行うには幾多の困難を伴う。その困難を回避しない人格の潔さや、表に表れない苦労の多さが偲ばれる。

「完全無農薬」ではないことを明示しているが、その内容は収穫一週間前だけ散布をやめる「減農薬」や、多くは2~3度は強力な殺虫剤を散布する「低農薬」と比べても相当に少なくほぼ完全無農薬に近い。「完全無農薬」でいられないところに、今日の人間社会の軋みの根深さがあるだろうか。

続いて2枚目。「お客様に読んでいただきたいこと」と題され、少し詳しく農薬の問題や、農法のことを説明している。
こちらは少し字数が多い。文字がにじんで、かなり読みづらい。
(織茂さ〜ん、ちょっと、読みやすくしてよ〜、とお願いしておこうm(__)m)
P1220985.JPG
同じく、一部再録しておこう。

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お客様に読んでいただきたいこと

農薬
最近の農薬は、害虫や病原菌を殺す力は数日で消え、分解していきますが、その分解した農薬が、環境ホルモンとしに変化して残留してしまうのです。残留農薬の多い野菜を食べると渋みとして感じられます。

化学肥料
化学肥料は作物中に残留しやすく、体内に入ると発ガン性物質に変化したり、血液に作用して酸素を運ぶ能力を低下させます。化学肥料を使った野菜の色は、つやのない緑色が濃くなり、食べると苦味として感じられます。ただし有機質肥料であっても必要以上に使うと同じような現象が見られます。
化学肥料や農薬は、土壌中から雨によって川や地下水に溶け込み、最終的には海を汚染し魚介類の体内に蓄積され、それを人間が食べるという悪循環になってしまっているのです。
また化学肥料を使うと明らかに病害虫が増えてしまいます。


作物の生育にじゃまにならない程度に草を残し、害虫の天敵を増やすようにしています。

土壌の鎮圧
少し固めの土では、根をがんばって伸ばそうとするので、丈夫な作物ができ、病害虫に対して強くなり、味もよくなります。

微生物
―略―
(土の中は、おなかの中と同じで微生物の天下だ、言うこと)

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織茂さんが、自分の肉声で書いたメッセージ。
人類の母体とも言うべき大地に手を掛け、自然と付き合って、食を生み出し、価値を生み出す「農」は、すべての人間になくてはならないもの、であり、普遍的なもの、である。

農は公共をになう、と言うことの自覚と責任は、市場社会における「冒険」のためにあるのではなく、市場社会の外に人間の生きる根拠地を作るためにある、と思われる。

     ※     ※     ※

破格の格安価格

中をのぞいてみる。10種ほどの野菜が箱に入れられ、なくなると追加される。
自宅ならでは、だ。
直売野菜は、市価最安値とほぼ同等。
ほぼ完全無農薬、EM有機自然農法で作られた野菜であることを考えれば、むしろとても安い。
巨大な、巨大な、元気なほうれん草1把100円。大玉の白菜200円、大根はどんなに大きくても100円なんである(@_@;)
格安、破格といわねばならない。
P1220987.JPG

ねぎは200円、サトイモは200円である。
P1220984.JPG
ここには、地域に根ざし、地域と共生しようとする意思があり、食を媒介にしたコミュニテイの兆しがあるのではないか、と思われた。まことに、市場社会の慮外に農は営まれる、のである。


posted by foody at 12:16| 神奈川 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 農の現場レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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